もう迷わない!自分にぴったりのコンタクトレンズ選び方ガイド【種類・素材・費用を徹底比較】2025.11.10 ブログ

コンタクトレンズを選ぶとき「なんとなく」選んでいませんか?
コンタクトレンズにはソフトやハードといった種類だけでなく、交換サイクルや素材の違いなど多くの選択肢があります。そのため、なんとなく選んでしまったが、自分の目に合っていなかったというケースも少なくありません。
目の健康を守りながらコンタクトレンズを使用するには「種類・特徴を理解する」「自分の目の状態を把握する」「ライフスタイルに合わせる」ことを考慮して選ぶことがポイントです。
この記事では、コンタクトレンズの選び方だけではなく、購入時に注意したい点や眼科受診が大切な理由についても紹介します。
あなたの目に合うのはどっち?「ハードレンズ」と「ソフトレンズ」の違いを徹底比較

コンタクトレンズは大きく分けると、「ハードレンズ」と「ソフトレンズ」になります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるため、用途や目の状態によって選ぶことが大切です。
【ソフトレンズ】
ソフトレンズは、柔らかい素材で作られているので、装用したときの違和感が少なく、初めての人でも自然に慣れやすいレンズです。目の形に合わせてフィットしやすく、装用中にズレにくいため、スポーツなど体を動かすときにも安心して使用できます。
メリット
- 装用時の違和感が少ない
- ズレにくい
- 種類が豊富
- ケアしなくても衛生的に使用できるものがある
デメリット
- 素材によって長時間使用すると目が疲れやすいものがある
- 乾燥しやすく汚れが付着しやすい
- 破れやすい
【ハードレンズ】
ハードコンタクトレンズは、硬めの素材でできた小さなレンズで、視力矯正の精度が高いという特徴があります。特に乱視矯正に優れているため、乱視の人はクリアに見えるようになったと感じることが多いでしょう。さらに、酸素透過性が高く長い間使用しても角膜を健康に保ちやすいという特徴もあります。ただ、装用したときに異物感を感じやすく、慣れるまでに時間がかかる人もいます。
メリット
- 視力矯正の精度が高い
- 乱視矯正に優れている
- 角膜の健康を保ちやすい
- 適切にケアをすれば汚れが付きにくく、清潔な状態を保ちやすい
- コストパフォーマンスが高い
デメリット
- 異物感を感じやすい
- 慣れるまでに時間がかかるケースが多い
- ズレやすい
- 日々のケアが必要
- 適切な自己管理が初心者にはハードルになる場合がある
- ケアを怠ると目の健康に悪い影響を及ぼす可能性がある
- 長期間の使用では眼瞼下垂のリスクが高まる
- 定期的な度数変更ができない
【選び方チャート】初心者向け診断!
初めてコンタクトレンズを選ぶとき、「種類が多くてどれを選べばわからない」という方も多いでしょう。そこでここではコンタクトレンズの簡単な選び方を紹介します。
STEP1:装用感を重視しますか?
重視する人は、柔らかくて自然なつけ心地で、初めての人も慣れやすいソフトレンズがおすすめです。
装用感を重視しない人はSTEP2へ
STEP2:クリアな見え方を重視しますか?
重視する人は、視力矯正精度が高いハードレンズがおすすめです。
STEP3:毎日のケアを苦にしませんか?
ケアを苦にしない人は、2weekソフトレンズが選択可能です。
ケアしたくない人は、1日使い捨てソフトレンズ(1Dayタイプ)がおすすめです。
STEP4:費用はなるべく抑えたいですか?
費用をできるだけ抑えたい人は、ハードレンズや2weekソフトレンズがおすすめです。
STEP5:激しいスポーツを定期的にしていますか?
激しいスポーツをしている人は、ズレにくいソフトレンズがおすすめです。
診断結果のまとめ
- 快適さ(装用感やケア不要、ズレにくさ)重視:ソフトレンズ
- 見え方やコストパフォーマンス重視:ハードレンズ
使用スタイルで選ぶ!「交換タイプ」と「費用」の賢い選び方
コンタクトレンズは、使用スタイルで選ぶことが大切です。ここでは「交換タイプ」と「費用」に関する選び方を紹介します。
「毎日新しいレンズにしたい」なら【1Dayソフトレンズ】
毎日新しいレンズにしたい人は、1Dayタイプがおすすめです。毎日交換するので、洗浄や保存のケア不要で衛生的に使用できます。忙しい方や目の健康を重視する方に向いています。
メリット
- 衛生的
- ケア不要
- 旅行や非常時に便利
デメリット
- コストが高め
- 泊りの外出時に持参し忘れると使えない
「コスパ重視で毎日使いたい」なら【2Week・ソフトレンズ】
2Weekは、一定期間繰り返し使えるソフトレンズです。ソフトレンズに比べると1枚あたりの単価が抑えられているため、ソフトレンズが良いけれど、コスパ重視で毎日使いたい人に向いています。
メリット
- 1日あたりの費用が安い
- 長期的にコストパフォーマンスが高い
デメリット
- 毎日洗浄や保存などのケアが必須
- 適切な自己管理が初心者にはハードルになる場合がある
- ケアを怠ると目の健康に悪い影響を及ぼす可能性がある
【コラム】実は手間じゃない?コンタクトレンズの正しいケア方法
コンタクトレンズは、毎日の洗浄や保存などのケアが面倒に感じる方もいるかもしれません。しかし、正しいケア方法を知ればそれほど手間がかからないことがわかります。
ケア用品はこすり洗いが必要なタイプもありますが、一定時間つけ置きするだけの過酸化水素タイプがより簡便でしっかり消毒できるためお勧めです。
*ケア用品によってケア方法が異なるため各ケア用品の取り扱い説明書をご確認ください。
知っておきたい!目の悩み別「素材・機能」の選び方

コンタクトレンズは、目の悩みに合った選び方も大切です。ここでは目の悩み別の選び方を紹介します。
「目が乾燥しやすい」なら【低含水レンズVS高含水レンズ】
ソフトコンタクトレンズには水分が含まれており、含有率とはレンズにどれくらい水分が含まれているかをあらわす数値です。50%以上を高含水レンズと呼び、50%未満を低含水レンズと呼びます。
高含水レンズは、涙を吸収しやすく目が乾きやすい傾向があります。そのため、目の乾燥が気になるドライアイの人は、低含水レンズを装着感や涙の量に合わせて選ぶことがポイントです。
「長時間つけたい」なら【酸素透過率】で選ぶ
長時間コンタクトレンズをつけたい場合、レンズを通して角膜にどれだけ酸素が届くかが重要です。なぜなら角膜が酸素不足になってしまうと、角膜血管新生や角膜上皮障害などのトラブルが発生する可能性が高くなってしまうからです。そのため、コンタクトレンズを選ぶとき、レンズがどのぐらい酸素を通すかを数値化した酸素透過率を確認する必要があります。
酸素透過率が高いコンタクトレンズを選ぶには、シリコーンハイドロゲル素材のレンズを選ぶことをおすすめします。シリコーンハイドロゲルは、酸素を通しやすい素材のため、長時間装用しても酸素不足にならず目の健康を守りやすいのが特徴です。さらにシリコーンハイドロゲル素材は、目の乾燥を防ぎやすいという特徴もあるので、ドライアイの人にも向いています。
「屋外での活動が多い」なら【UVカット機能】
屋外での活動が多い人には、紫外線によるダメージを防ぐUVカット機能がついているレンズがおすすめです。紫外線は角膜や水晶体に悪い影響を与えることがあります。そのため、日差しの強い日でもUVカット機能がついているコンタクトレンズをつけていれば、紫外線から目を守ってくれるため安心です。
「乱視・老眼」の方は【特殊レンズ】を検討
乱視のある方は、乱視用(トーリック)レンズを選ぶことで、くっきりとした視界を得やすくなります。
老眼の方は、近くも遠くも見えやすくなる遠近両用(マルチフォーカス)レンズを選ぶと、メガネを使用する頻度を減らせるでしょう。
どちらのレンズも特殊な設計がされているため、装用感や度数の調整が重要です。眼科で検査を受け、自分の目の状態に合ったレンズを選ぶようにしましょう。
失敗しないための最重要ステップ!コンタクトレンズ購入時の注意点

コンタクトレンズは、高度管理医療機器に分類されており、使い方を間違えると健康に深刻な影響を与える危険性があります。そのため購入方法にも注意しなければなりません。ここでは、コンタクトレンズを購入するときの注意点を紹介します。
【鉄則】必ず眼科を受診する!
コンタクトレンズを購入するとき、視力検査だけでは不十分です。なぜなら、レンズのベースカーブ(BC)や直径(DIA)が自分の角膜に合っていないものをつけていると、目の健康に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるからです。そのため、視力だけでなく角膜の状態も眼科で検査をしてもらわなければなりません。
眼科での受診では、目の専門的な知識と検査技術を持っている視能訓練士が角膜の形状や涙の量、ベースカーブや直径を調べる検査をしてくれます。その後、検査結果に基づいて適切なレンズを選び、実際に装用してレンズの位置や動き、角膜を圧迫していないかなどを確認するフィッティング検査を行います。問題があれば別のカーブのものに変えて再検査をし、合ってるものを決めていきます。
初めてコンタクトレンズを購入する方はもちろん、久しぶりに使う方も必ず眼科での検査を受けてから購入することが安全です。
通販購入時の注意点
通販でも気軽にコンタクトレンズを購入することはできますが、注意が必要です。
まず、眼科で出してもらった処方箋の有効期限を確認してください。有効期限が切れている古い処方箋で購入すると、自分の目に合わないレンズが届く可能性があります。なぜなら、目の状態は時間とともに変化してしまうからです。
また、海外サイトの利用にはリスクがあることも知っておく必要があります。日本で認可されていないレンズや品質が保証されていない製品が届き装用すると、目にトラブルを引き起こすリスクがあるからです。通販で購入する場合でも、必ず眼科で出してもらった処方箋に基づき、信頼できる通販業者から購入することをおすすめします。
自分に合ったコンタクトレンズで、快適なコンタクトライフを!
コンタクトレンズを選ぶときは、「種類」「交換タイプ」「目の悩み」という3つの軸を考慮することが大切です。自分のライフスタイルや装用時間、用途などに合ったレンズを選びましょう。
さらに、コンタクトレンズをつけている人は、定期的に眼科で検査を受けることを忘れないでください。目の状態は日々変化しており、度数やカーブが合わなくなっていることに自分では気づかないこともあります。さらに、眼科での定期受診では、自覚症状がない目の病気が発見されることもありのが大きなメリットです。
定期的な眼科検査を習慣づけることで、目の健康を守りながらコンタクトレンズを安心して使い続け、充実した生活を送りましょう。
監修者
武長眼科 院長
2001年5月15日に、小田急相模原、東海大附属相模中学・高校の正門前に開業し、
眼科の一般診療(含コンタクト)を行っております。
地元の皆様の「眼の健康」をお守りするお手伝いを、と思っています。
私たちは地域の方々の健康を最優先に考え、地域医療に貢献するため日々診療を行っております。
【資格】日本眼科学会専門医
【所属学会】日本眼科学会







