眼科での定期検診がコンタクトレンズ使用者に必要な理由とは?適切な頻度や検診内容も解説2025.06.10 ブログ

コンタクトレンズをご使用している方は、定期検診が必要なことを知っていますか?
コンタクトレンズは、適切な管理を怠ると体にトラブルを引き起こすリスクがある高度管理医療機器に指定されています。そのため、目のトラブルが起きていなくても、眼科での定期検診を怠るのは危険です。
この記事では、眼科での定期検診が必要な理由や頻度、検診内容を紹介します。また、コンタクトレンズを正しく安全に使用するためのセルフケア方法や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
コンタクトレンズの定期検診、本当に必要?知っておきたい目への影響とリスク

初めてコンタクトレンズを購入するとき、眼科で目の状態や適切な度数などを調べる検査を受け処方してもらわなければならないことは知っているはずです。一方、定期検診が必要なことを知らない人は少なくありません。そこでここでは、コンタクトレンズの定期検診が必要な理由やコンタクトレンズの目への影響とリスクを紹介します。
目の状態の変化を確認してもらう
目の状態は時間の経過とともに変化するため、適切なコンタクトレンズの度数も変化しているかもしれません。
また、これまで通り見えていたとしても、年齢や体調、生活習慣の変化などで目の形状や涙の分泌量が変化し、コンタクトレンズが合わなくなっている可能性もあります。
合わないコンタクトレンズを使い続けていると、角膜へのダメージやドライアイの原因になります。
そのため、定期的に検診を受け目の状態を確認し、必要に応じて適切なコンタクトレンズを選び直してもらうことが大切です。
目の病気の予防と早期発見
目に異常を感じていないからといって、問題がないとは限りません。なぜなら、目の病気は初期段階では症状があらわれにくく、症状があらわれた頃にはすでに進行していたというケースが珍しくないからです。目の病気が進行してしまうと、治療に時間がかかる傾向があり、急激な視力の低下や失明につながるケースもあります。
そのため、自覚症状がなくても定期検診を受け、目の病気の予防と早期発見することが重要です。
コンタクトレンズの傷や汚れを確認する
コンタクトレンズの汚れや傷は、レンズの透明性や光の加減で見えにくいことが多く、使用者が発見するのは困難です。傷や汚れが付いたコンタクトレンズを使用していると、角膜炎や角膜びらん、角膜潰瘍などの原因となります。
定期検診でコンタクトレンズの傷や汚れを確認してもらい、必要に応じてレンズの交換やセルフケア指導などを受けることが大切です。
コンタクトレンズ使用者のための定期検診ガイド!眼科受診の適切な頻度やタイミング

コンタクトレンズの定期検診の必要性について説明しましたが、ここはで実際に、どのぐらいの頻度でコンタクトレンズの定期検診を受診すればよいのかについて紹介します。
定期検診の頻度は3~6ヶ月が一般的
一般的にコンタクトレンズの定期検診は、3~6ヶ月に1回のペースで受診することが推奨されています。当院では患者さんの負担に考慮し、半年に1回の定期検診をおすすめしております。
しかし、定期検診を受診する頻度は、それぞれの目の状態により異なります。購入時や定期検診で医師から定期検診のタイミングについて指示があった場合は、それに従ってください。
異常を感じたら定期検診を待たずに眼科へ
目に異常を感じたら定期検診を待たずに、すぐに眼科で診察を受けることが重要です。急激な目の痛みや充血のような強い症状の場合だけでなく、わずかな目のかすみやぼやけなどの軽い症状の場合も眼科で受診を受けることを推奨します。
また、コンタクトレンズをつけたときの異物感がある場合も、使用をやめて眼科に行きましょう。わずかでも症状があるのに放置していると、深刻なトラブルにつながる可能性があります。そのため、できるだけ早く医師の診察を受け、適切な処置を受けることが大切です。
コンタクトレンズを正しく安全に使うためのセルフケア方法と注意点

最後にコンタクトレンズのトラブルを予防するために、適切なセルフケア方法と注意点を紹介します。
適切な洗浄・保存方法
コンタクトレンズを適切に洗浄し保存することは、トラブルを避ける上で欠かすことができません。
使用後、必ず専用の洗浄液で擦り洗いを行い、レンズ表面の汚れを丁寧に除去しましょう。洗浄後のすすぎも忘れずにしてください。洗浄後は、レンズケースに新しい保存液を使って保存します。
コンタクトレンズを適切な方法で洗浄・保存し清潔を保つことで、角膜炎などのリスクを大きく減らすことができます。
コンタクトレンズの適切な装用・取り外し方
手を洗ってからコンタクトレンズの装用・取り外ししましょう。石鹸で指先や爪の間までしっかり洗い、清潔なタオルでしっかり水分を拭き取ってから、装用・取り外ししてください。手についた雑菌がコンタクトレンズに付くと、結膜炎や角膜炎を引き起こす原因になります。コンタクトレンズの適切な装用・取り外しの習慣をつけることが、目の健康を守ることにつながります。
使用上の注意点
コンタクトレンズの長時間の装用は眼に大きな負担となります。特に酸素透過性の低いコンタクトレンズを長時間装用していると、角膜が酸素不足になり結膜から血管が伸び角膜血管侵入が起こります。角膜血管侵入は、自覚症状がありませんが進行すると視力障害や失明のリスクがあるため注意が必要です。
コンタクトレンズの1日の装用時間の目安は、8~12時間が推奨されています。日中に目の疲れを感じたら、コンタクトレンズを外してメガネに交換するなどして目を休めることも大切です。休日は、コンタクトレンズをできるだけ装用せずにいる習慣をつけることをおすすめします。
まとめ
コンタクトレンズの定期検診が必要な理由や検診の流れや内容、安全に使うためのセルフケア方法などを紹介しました。
コンタクトレンズを安全に使い続けるためには、定期検診は欠かせません。定期検診では、コンタクトレンズの適応状態の確認だけでなく、病気の予防や早期に発見することができます。
また、異常があらわれた場合は、コンタクトレンズの使用をやめて、できるだけはなく眼科で診察を受けてください。
目の健康を守るために、日頃から正しいセルフケアを行い、定期検診を忘れずに受ける習慣をつけましょう。少しでも気になる症状がある方は、当院の眼科医や視能訓練士までお気軽にご相談ください。

監修者
武長眼科 院長
2001年5月15日に、小田急相模原、東海大附属相模中学・高校の正門前に開業し、
眼科の一般診療(含コンタクト)を行っております。
地元の皆様の「眼の健康」をお守りするお手伝いを、と思っています。
私たちは地域の方々の健康を最優先に考え、地域医療に貢献するため日々診療を行っております。
【資格】日本眼科学会専門医
【所属学会】日本眼科学会